北とぴあ国際音楽祭参加公演:
アルミーダのマドリガーレ
〜「解放されたエルサレム」と同時代の音楽〜
魔女アルミーダと、リナルドの物語。
7月の『解放されたエルサレムからのマドリガーレ』のスピンオフ的なプログラムで、主なヒロイン?女性の登場人物のうち、アルミーダに、またその仇敵であり、恋人であり、裏切り者であったリナルドとの関係にフォーカスしたプログラムでした。
偶然にも、コロナ禍でずっと延期になっていたリュリのオペラ『アルミード』がようやく北とぴあで上演される、という年の国際音楽祭でしたので、これはこの企画を推すしかない、と申し込んだのでした。
7月の公演で演奏した曲目だけでなく、5声もソロやデュエットも新たに選曲し直してのプログラムでしたが、実は直前に演奏者の変更があり、演奏曲目をかなり変更し、通奏低音(ハープ)を渋川美香里さんにお願いしました。ほぼリハなしのぶっつけ同然でしたが、ぶっつけならではの演奏ができたように思います。
また会場である旧古河庭園は、この時期も冬の薔薇が未だ綺麗に咲いており、アルミーダの庭園や宮殿を思わせるに相応しい会場でした。演奏した部屋は本来食堂であり、会話が弾みやすいよう、壁には一部固い木材が使われ日本の邸宅にしては響くように設計されていたそうで、響きはないであろうと想定してリハーサルをしていた私たちからすると、思ったより響きもある会場でした。
チラシは表・裏ともに、リナルドとアルミーダの場面では一番有名であろう、アルミーダの庭園での場面の絵画で、表面のみ、リナルドが去ってしまった後のアルミーダの姿を上下逆さまに配置しています。チラシに使用するために、表面ではこの二人の姿を陰から覗いているカルロとウバルドの姿は切れてしまっており、また逆さまのアルミーダの周りには恐ろしい姿の魑魅魍魎が囲んでいます。
演奏曲 (プログラム順)
Giovanni Priuli
Sigismondo D'India
Giaches de Wert
Giaches de Wert
Cristoforo Piochi
Antonio Cifra
Giaches de Wert
Francesco Eredi
Claudio Monteverdi
Antonio il Verso
Domenico Mazzocchi
Claudio Monteverdi
Giaches de Wert
Francesco Eredi
Antonio Cifra
Francesco Eredi
O musa, tu che di caduchi allori
Argo non mai, non vide Cipro o Delo
Usciva omai dal molle e fresco grembo
Vezzosi augelli infra le verdi fronde
"Deh mira," egli cantò, "spuntar la rosa
Deh, perché sdegni me, com'egli è vago
Qual musico gentil prima che chiara
Poi cominciò: "Non aspettar ch'io preghi
Rimanti in pace; i' vado: a te non lice
Vattene pur crudel, con quella pace
Là tra 'l sangue e le morti egro giacente
Poich'ella in se tornò deserto e muto
Misera Armida, allor dovevi, e degno
Signor, non sotto l'ombra in piaggia molle
Vivrò fra i miei tormenti e fra le cure
Ma dove, oh lasso, me! dove restaro
Io pur verrò là dove sete; e voi
Misera, non credea
Ma che squallido e scuro
Qui tacque: e stabilito il suo pensiero
Si volse Armida, e 'l rimirò improvviso
O sempre, e quando parti e quando torni
O sempre, e quando parti e quando torni
Così doleasi; e con le flebil'onde
※斜体の曲目は当日演奏せず。また太字の曲目は急遽挿入した曲目。