第5回公演:
シジスモンド・ディンディアのマドリガーレ
i Madrigali e le altre opere profane di
Sigismondo d'India
鬼才ディンディアのマドリガーレ。
当初12月に開催予定だった第4回公演が3月に振替となり、1月からは第5回公演に向けてのリハーサルも同時に進めようとしましたがそれどころではなく、3月まではラウラ公演のみに的を絞りました。
なので、実質ディンディアのリハーサルは3月下旬から。DA(DolceAmaroの略、メンバーではこう呼んでいます)のリハは、とにかくソルミゼーションと言葉に時間をかける、というリハでしたが、3年目の公演で慣れも出てきたのか、音楽がまとまるのも以前より早くなった気がします。ディンディアの作品の素晴らしさ、かもしれませんね。
とはいえ、ディンディアの5巻マドリガーレから演奏したFelice Primaveraは、当初私たちがリハを始めた頃(昨年12月に向けてのリハをしていた頃)は、どこを掴み所として良いかよくわからず、またChiavettaでみな低い音を歌っているのもあって、歌えてはいるがどこか消化不良、のような感覚を持っていたのは事実。3月の公演で演奏する際には漸く何か見えてきていましたが、この曲のおかげで、他の4,5巻の曲も捉えやすかった、というのは正直な所です。
ディンディアのマドリガーレは、チラシでも書いていた通り、全く歌われないわけではないですがあまり歌われる事も少なく、特に2,4,5巻については恐らく全て日本初演ではないかと思うほど、世界的に見ても演奏の記録は見つかりません。それを特集として一度に見る事ができたのはとても私たち自身も嬉しく楽しかったですし、あまり知られていない彼の人生もある程度調べる事ができました。また各自のソロやデュエットも冴え、特にバス・ソロをプログラムに入れられたのもよかったです。今後もDAではディンディアのマドリガーレを歌っていきたい、と強く思いました。
また今回は、第1回目の公演の時から、このメンバーなら本来、もう少し広めの会場で歌った方が良いよなぁ、と思っていたのを、ようやく実現できた会でもあります。今まではキツめに入れて70名Max程度の会場でやっていたのが、豊洲シビックは4倍以上の300席。このホールを埋められるとは全く思っていませんでしたが、今回は約100名のお客様に来て頂くこともでき、また明らかに皆の声も伸び伸びとしていました。
演奏曲
Sigismondo d'India
Voi che ascoltate in rime sparse il suono (Musiche libro 3)
Filli, mirando il cielo (libro 1)
Tempesta di dolcezza (libro 2)
Amico hai vinto (Musiche libro 4)
Felice Primavera (libro 5)
Dispietata pietate (libro 3)
Lasso, dicea Fileno, tu mi dicesti mori (libro 3)
Cruda Amarilli (libro 1)
Aure Placid'e volanti (Musiche e Ballo)
Che farai Meliseo? (Musiche libro 1)
Langue al vostro languir l'anima mia (Musiche a 2)
"Mercè!", grido piangendo (libro 3)
Se la doglia e'l martire (libro 4)
Strana armonia d'amore (libro 4)
Se tu, Silvio crudel, mi saettasti (libro 8)
Alme luci beate (libro 8)